いまどきエンジニアの育て方(6)
まずはバッターボックスに立たせる! 若手のやる気を引き出す秘訣
若手エンジニアの自発性を引き出すには、叱ることも1つの方法ですが、達成感や成長感を体験させることも大切です。彼らは、いわば“バッターボックスに入る前の野球選手”。バッターボックスまでいかにうまく誘導するか、それがベテランの腕の見せどころでもあるのです。
[世古雅人,カレンコンサルティング]
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前回、「教わっていないので、できません」と堂々と言い放った佐々木さん。いまどきエンジニアは叱られることに慣れていないと田中課長も耳にしているものの、さすがに堪忍袋の緒が切れて、「エンジニアであれば自ら勉強するものだ」と叱ります。
田中課長は、佐々木さんが成長するためには、自ら学ぼうとする姿勢、すなわち自発性が欠かせないと考えています。早速、良きアドバイザーであるマーケティング部の松田課長に相談しました。
好奇心をくすぐる?
うんうん、なるほどね。上司の思いはなかなか伝わらないものですねぇ。
そんな気楽なことを言わないでくれ。
開発に直接関わる知識や勉強は重要ですが、好奇心をくすぐることも大事ですよ。間接的に設計につながりますからね。
間接的に設計につながる?
佐々木さんと同期でハード開発2課の加藤さんはしょっちゅう、製造現場に顔を出してますよ。
それがどう関係するんだい?
田中課長には、松田課長が言ったことがいまいちピンときていません。
自発性は「内発的モチベーション」から生まれる
自発性を引き出すためとはいえ、上司がやってはいけないことの1つに「外発的動機づけ」があります。これは、昇給や昇進など“目に見える報酬”を餌にするものです。このように“目の前にぶら下げたニンジン”から生まれるやる気は一過性のものであり、長続きはしません。続きはこちら ⇒ http://eetimes.jp/ee/articles/1207/03/news006.html